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住宅の基礎の鉄筋組2

 
 以前フックについて書き綴りましたが
 
 その中で当方の仕様規定の認識に誤りがあったようです。
 
 
 

 
  その仕様規定の抜粋
 
 
 平成12年5月23日 建設省告示第1347号
 
 <中略>
 3 建築物の基礎をべた基礎とする場合にあっては、次に定めるところによらなければならない。
 <中略>
  五 鉄筋コンクリート造とする場合には、次に掲げる基準に適合したものであること。
   イ 立上り部分の主筋として径12ミリメートル以上の異形鉄筋を、
     立上り部分の上端及び立上り部分の下部の底盤にそれぞれ1本以上配置し、
     かつ、補強筋と緊結したものとすること。
   ロ 立上り部分の補強筋として径9ミリメートル以上の鉄筋を30センチメートル以下の間隔で
     縦に配置したものとすること。
   ハ 底盤の補強筋として径9ミリメートル以上の鉄筋を縦横に30センチメートル以下の間隔で
     配置したものとすること。
   ニ 換気口を設ける場合は、その周辺に径9ミリメートル以上の補強筋を配置すること。
 4 建築物の基礎を布基礎とする場合にあっては、次に定めるところによらなければならない。
  一 前項各号(第五号ハを除く。)の規定によること。
    ただし、根入れの深さにあっては24センチメートル以上と、
    底盤の厚さにあっては15センチメートル以上としなければならない。
 <中略>

 改めて読んでみると
 基礎梁の主筋は、D13以上のものを使用し縦筋(補強筋)と
 『緊結』しなければならないとなります。
 この『緊結』という言葉の意味
 ネットで調べると『建築などで,部材を留め具などで結合すること』とあり
 部材を結び合わせる → 鉄筋の結束線で結び合わせる
 と解釈していたところ(誤りの認識らしい)
 
 (一社)日本住宅基礎鉄筋工業会(JHR)によると
  『緊結』とは、フック付き又は、性能保証型スポット溶接のことを指し
  結束線での結合(結束というらしい)は、それに当たらないとの事

 黄シマ本(2007年版建築物の構造関係技術基準解説書)には、
 フック付きの図解説なので
 『緊結』とは、JHRの解釈通りと・・・
   (いまひとつ腑に落ちない面は否めませんが)
   『緊結』の前に『フック若しくは、同等性能により』 とすれば
   単純で理解しやすいのに・・・・・。

 そこで当方にある仕様書等を見てみると
 H24フラット35仕様書
   図解説にはフックが描かれていません。
   注記で何やら書いてありますが・・・ピント外れ感(HPのQ&A共)
 横架材スパン表
   図解説小さすぎてフック有り無し どちらにも読み取れそう
   (一定の構造計算なのでフック無しとも解釈出来そうですが
   そうではない感じ?
   この本 所持しているだけで使ったことがないので ごめんなさい)
 
 当方では数少ない構造関係書 フック有り(当然ですね)

 『緊結』がフック有りと解釈すると
 仕様規定による基礎
  つまり構造計算により安全を確かめられていない基礎は、
  全てフック付き若しくは、性能保証型スポット溶接された鉄筋組でなければならない
  となります。

  当方がたまたま通りがかりに見かける現場の基礎の鉄筋組で 
  フック付きを見かけることがほとんどないで
  たまたま当方が見た現場は、
  構造計算された基礎 若しくは、溶接された鉄筋組を使用されていたと・・・・?
    (構造計算してまでフック無しにする感覚に違和感を覚えますが)

 
 
 それにしても元々仕様規定の解釈がどうであれ
 フック推奨派である当方には大した問題ではないと思っていますが
 仕様規定による基礎の場合は、フック付きと解釈し直します。
 
 
 

 何事も安全側の解釈が大切と言うことですかね。
 
 
 
 

| 建事一考 | 08:04 PM | comments (1) | trackback (0) |

コメント

先日、私の勤め先FC本部からもフックの件で回覧が回って来てましたので検索かけていると御事務所のこのページにたどり着きました。
いろいろと参考にさせて頂きました。
ありがとうございます。

ちょと思う事なのですが安全側=過剰ではないとは思うのですが、本当にフックって必要なのでしょうか?
各所に出てくる「緊結」はフック付き鉄筋、若しくはスポット溶接がされての意味なんでしょうか?
JIOの検査員にも訪ねてみたのですが「フックは必要ないと思います」の回答でした。

(一社)日本住宅基礎鉄筋工業会(JHR)のこともこのページで知ったのですが

工業会の目的が
当法人は、溶接鉄筋の品質安定化の推進、新製品、製品規格の技術基準の策定、溶接鉄筋にかかる諸システムの開発などを行い、住宅基礎用溶

| 寺坂 颯太 | EMAIL | URL | 2018/07/11 08:22 AM | fNwyv2.Q |


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